息苦しさの原因：医学的視点と整体的視点　│長岡京市の自律神経整体院

息苦しさを感じた時に、その原因にはどのようなものがあると考えるでしょうか？
息苦しさがあまりにも重いと感じ、医師に相談すると、以下のような原因があるのではないかというところからスタートします。

 

１．肺の問題
気管支炎、肺炎、肺塞栓症、喘息などの病気が原因で肺の機能が低下している可能性

 

２．心臓の問題
心臓の動きに問題があって血液循環がうまくいかず息苦しさを感じることがあります。病名としては、心不全、心筋梗塞などがあげられます。

 

３．神経・筋肉の問題
神経の働きや筋肉に問題があると呼吸に必要な筋肉に動きが制限され、息苦しさを感じる事があります。筋ジストロフィーやＡＬＳといった難病指定されている病気です。

 

４．アレルギーやアナフィラキシー
アレルギー反応やアナフィラキシーは気道が腫れて呼吸が困難になる事があります。

 

５．精神的な要因
ストレス、不安、パニック障害などで息苦しさを引き起こす事があります。

 

６．高所病
山登りなどで高所に上がった際に、酸素濃度が下がり息苦しさを感じることがあります。

 

他にも原因はあるかも知れませんが、だいたいこの６つでほぼすべてと考えてよいでしょう。
１～４に関しては医師がたいていすぐに判別してしまうことでしょう。多少、手間取っても４のアレルギー物質がうまく見つからないということぐらいでしょう。

 

ただ、上記の項目は医学的な視点からのもので、整体師である私は微妙に異なる見解を持っています。日々、整体に取り組んでいて、その微妙な違いが大きな差になってしまうことがかなり多いと感じています。そこで、今回は、整体的な視点で息苦しさについてまとめてみることにします。

 

まず、最初に理解しておいた方がよいことは天候による影響です。
テレビで天気予報を見ていると、曇る、雨が降る、台風が来る時、大気の気圧が下がっていると表現されます。高い山に登った時に空気が薄くなるというのは聞いた事があると思いますが、気圧が下がるというのはそれとまったく同じ状態です。気圧が下がると酸素の量が減る訳ですから、一呼吸で吸入できる酸素が減る、つまり息苦しくなります。

 

ほとんどの人は息苦しいとまで感じることはないかと思いますが、酸素が少なくなった時にその影響がもっとも現れやすいのは目です。天気の悪い日には視力が落ちているはずなので、天気の悪い日と視力の関係を意識してみるとよいでしょう。台風が来ると古傷が痛むという話もていたいの人が聞いた事があるかと思いますが、気圧が下がって酸素が不足している状態だからです。

 

肺の機能が十分に発揮されていない人は、天気が悪化するだけで息苦しく感じることがあります。
天気のよい日はなんの問題もないけど、崩れると息苦しくなるというのは天候に振り回されるぐらい体が弱いのだと考えるのです。解決方法は簡単で、肺の活動を活発にして丈夫になれば、ちゃんと呼吸できるようになります。

 

次のポイントは、呼吸というのは運動だと考えなければいけないということです。
内臓は自律神経で勝手に働いていると考えているかもしれませんがそれは誤った考えです。肺は肺のみで動いているのではなく、胸椎１，２，３番を使って肺を動かしています。ラジオ体操の時に手を大きく回すのは胸椎１，２，３番を動かして大きく呼吸をするためですし、肩こりがひどくなると目がかすんだり、頭が痛くなるのは肺をうまく動かせなくなるからです。なお、呼吸に関わる部位は他にもいろいろあって、人間は全身を使って呼吸をしているのですが長くなるのでここでの詳しい説明は省きます。

 

例えば、胸椎２番に問題がああると、肺自体には何の問題がないのにうまく息を吸い込めなくなります。
胸椎２番に問題があると咳が止まらなくなって、喘息の診断をもらうこともあるかもしれません。ただ、その問題の程度によっては喘息とまでは診断されなかったり、喘息と診断されても体の本当の問題点は胸椎２番とそれに関わる神経にあるのですから薬での治療ではうまく成果があがらない事が多かったりします。仮に薬で咳は止まっても胸椎の問題が解消したのではありませんから、問題が別の部位に移ってしまうだけという事も少なくありません。

 

精神的な理由について、実は、私はほぼ見たことがありません。
いじめや虐待にあっていた人が実際に倒れたというのは全くないない訳ではありませんが、かなりのレアケースであるというのが私の実感です。ほとんどの場合は、上記のような２つの理由から呼吸がうまくできないと考える方が正解だと考えています。

 

息苦しさの本当の原因は、

 

『うまく呼吸ができていない、生きるための最低限度はできているが』

 

と考えるとわかりやすいのではないでしょうか。