7月末ごろからめまいが辛いと訴えている人が増えています。
これは単純に気温が上がる、つまり暑くなってきているのが理由です。医療では気温の変化に対する対応は熱中症対策ぐらいしか発信していませんが、気温の変化が体調に直接影響を与えています。また、梅雨になったり、台風が近づいてきたりすると体調が悪いと感じる人も少なくないでしょう。
もっとわかりやすい部分に目を向ければ、気温が上がれば血圧は上がるし脈拍もあがるのです。だから、7月末ごろから血圧が上がっているというのであれば、それは日頃の不摂生が原因ではなく、単に気温が暑いからだと考えるべきでしょう。整体師である私としては、薬には必ず副作用がありますから、暑さで上がった血圧を下げるために薬を飲むのは害の方が大きいと考えています。だから、きちんと原因を究明して対策をたてるのであれば、温暖化している原因を理解してそのための対策をするのが当たり前の判断ということになります。もし、温暖化が人間の活動による影響ではなく地球環境の変化におけるサイクルの一貫というのであれば、涼しい地域へ引っ越す必要もあるかもしれません。
さて、熱中症というのはどういうものでしょうか?
実は、症という名称がつけられているものは医学的にうまく説明ができないものであることを意味しています。妙に思うかもしれませんが、
「人間が暑さに負けて心臓や呼吸が停止してしまうのはなぜですか?」
という質問の答えを考えてみてください。
体温が上がりすぎると、体の調子が狂い、様々な不調や症状が現れるのは当然だと思うかもしれませんが、暑さによって体調が狂うのはなぜなのかということを医学ではうまく説明できません。余談ですが、医学では頭を強くぶつけて心臓が停止してしまうこともうまく説明できないと思います。機会があれば、
「なんで人間は熱中症で亡くなることがあるのですか?」
「頭を殴られたら心臓が停止するのはなぜですか?」
などと医師に質問してみるとよいでしょう。ほとんどの医師はきちんとした答えを用意できないかもしれません。
さて、このような問題は整体師である私にとっては簡単な問題です。
気温が上がると、人間は体の重心を上方向へ移動することによって発汗を促すからです。発汗で対処できている間は何の問題もないのですが、それだけでうまく体温を調整できないでいると頚椎1,2番に重心が集まりすぎて自律神経の働きに支障がでてくるからです。このとき、人によってはめまいがきつくなることがあります。めまいまでいかなくても、暑い日に活動をしていて吐き気を催したり、動悸が始まったりした経験のある人も多いことでしょう。
このことがわかっていれば、熱中症の症状が人によって異なるということも理解できるでしょう。そして、この場合の対処法は薬ではないこともわかるのではないでしょうか。