知識でできた健康、壊れやすい現実│長岡京市の自律神経整体院

理解するということを、腑に落ちると表現します。

腑というのは五臓六腑の腑のことです。つまり、理解というのは内臓で行うということを意味しています。似た言葉に、百聞は一見に如かずというものがありますがこちらの言葉で考えるとわかりやすいでしょう。知識は体験した時に人ははじめて理解することができるということです。

 

しかし、多くの人は頭で理屈が通ったことを理解すると考えているようです。
確かに、算数であればそれで問題はないかもしれません。１＋１＝２であることは頭の中で知識としてもっていればそれで十分です。そのため、頭の中に知識として蓄えることを理解するという意味だと考えている人が多いのではないでしょうか。しかし、知識を蓄えるということと理解するということは全く意味が違うのです。

 

テーブルの左側にりんごが１個、右側にりんごが１個あります。
では、りんごはテーブルの上にいくつありますか。そのように問われたときに、はじめて１＋１＝２が腑に落ちるのです。

 

中学生が、数学は社会にでて役立つとは思えないと言っているのを聞くことがあります。しかし、それは誤った考えであるということは、腑に落ちるという言葉の意味から考えると、それが誤りであるとわかるのではないでしょうか。

例えの話が、１＋１＝２という計算だからわかりにくいかもしれません。

 

「健康になるにはどうしたらよいですか。」

 

という質問の答えを考えてみてください。

健康になるためには、バランスのよい食事を毎日食べてなければなりません。そして、夜１０時には就寝して朝５時には起きる早寝早起きすることが必要です。また、適度な負荷の運動も必要ですし、職場、学校そしてご近所の人たちとの良好な関係も大切です。辛いことがあったら楽しいことをして気持ちをすぐに切り替えて、心穏やかに前向きに日々の生活を送りましょうということになります。

 

しかし、これらは知識でしかありません。
模範解答の通りの生活をしようとしてもほとんどの人は無理でしょう。では、それでは健康な生活をすることは不可能なのかというとそんなことはありません。数学の社会での有用性に疑問を感じる中学生と同様に、このような豆知識はいくらあっても単なる知識としてしか残らない可能性が高いのです。

 

健康にまつわる知識や研究の情報は山のようにあります。
しかし、それらは単なる知識でしかありません。大切なのはそういった知識を現実に当てはめて使えるようにする、つまり、知恵として落とし込むことです。さしあたってアドバイスをしておくと、万人に通用する健康になる方法というのは存在しないのだということを知っておきましょう。つねに、自分にとって良いか悪いかの取捨判断をするようにしていくだけでもかなり違いが出てくるはずです。