パフォーマンス向上の鍵：楽しみながらのプレーと顎の力を抜く秘訣│長岡京市の自律神経整体院

イップスという言葉をご存じでしょうか？
スポーツについて詳しい人であれば知っている人も多いことでしょう。医学的に説明をすると、このような説明があてはまるようです。

『心理的、神経生理学的、あるいは生物力学的な要因によって引き起こされると考えられています。心理的要因としては、過度のプレッシャーや不安、自信の喪失などがあります。神経科学的には、特定の動作の過剰な繰り返しによって神経系に変化が生じる可能性があります。また、生物力学的な側面では、身体の不適切な使い方や機能障害が関係していることもあります。』

 

率直に言って、何のことを説明しているのか理解できる人はほとんどいないのではないでしょうか。

 

簡単に説明するために野球の投手を例にあげてみましょう。
実績も成果もあげている投手が、ある日突然、今まで通りの投球フォームで投げられなくなることがあります。腕の振りや体の動きに妙な癖がついてしまって、その癖なしでは投げられなくなるのですが、これをイップスといいます。傍から見ると、その動作の変化が気がつくことができないので、スランプと呼ばれることもあるでしょう。

以前に、ネットでイップスについて検索をかけたことがあります。
イップス対策の専門家なる人たちがすぐに見つかって、その解決方法の説明を読んだのですがトンチンカンな内容だと判断をしてすぐに読むのを辞めてしまいました。

そこで、整体師である私が考えるイップスの解決方法を説明してみようと思います。

イップスというのは、運動に関する神経の情報伝達に支障が起こっている状態だということがいえます。先述と同様に、投手を例に簡単な言葉に置き換えると、

「腕を動かすときの神経の情報伝達に問題が起こっている。」

 

と表現すると少しわかりやすいでしょう。

 

整体的にも表現してみましょう。
腕を動かす時には首から腕に伸びる神経を使って腕を動かしているのですが、その神経に問題があると思い通りに腕が動かなくなるという訳です。投手の場合だと、ほとんどのケースで頚椎に何らかの問題があると考えてよいでしょう。野手や他のスポーツで足がうまく動かないのだということであれば、腰椎にも問題があることがあるでしょう。

ビートたけしが以前、首を頻繁に動かしていました。
ものまねをする時の動きとしてもよく真似られていましたから、ご存じの方も多いことでしょう。実際に、彼の体を観察していないから確かではありませんが、おそらく頚椎になんらかの問題があると思われます。これが投手に起こった場合、ボールを投げようとしたときに意図せずに首が動いてしまうのだと考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

整体師としては、もう１つ予測される原因をあげることができます。
それは、内臓の働きに関連する問題があるケースです。内臓の状態は身体的な動作を深く関わっています。例えば、腕なら肺、腰なら心臓、膝なら腎臓に直結するということがいえます。ピンとこないのであれば、ラジオ体操で深呼吸をするときは腕を大きく回すのは何故か、それは肺を大きく膨らませて酸素を肺に取り込むためです。また、スクワットが体によいと言われてブームになったことがありましたが、これは腎臓の動きを高めて体の活力を高めるからです。

こういったことを逆に考えればよいのです。
肺に何らかの問題があれば腕がその影響を受けるし、腎臓に何らかの異常があれば膝の動きに問題が生じるということになります。実際、四十肩は肺の問題であることが多いし、膝の痛みを訴える人には、腎臓の働きを整体で整えると痛みが解消されることがあります。

ほぼすべてのケースで体に何らかの問題があって起こっていると考える方が解決に繋がると考えます。

 

心理的なことが原因でイップスが起こることは皆無ではないと思いますが、交通事故を経験した人が車に乗っている時に、車間距離が短いと身がすくむというように恐怖を感じた経験に基づくケース以外ではほぼないだろうと私は考えています。

もし、イップス、あるいはスランプで悩んでいる人がいるのであれば相談して頂くとよいと思います。心理的なアプローチで解決できなかったというのであれば、なおさらです。一度、体を観察させてもらえれば体にどういうことが起こっているのかを説明できるはずです。