自律神経整体院

怒りの正しい処理法:ストレスをポジティブなエネルギーに転換する方法

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怒りの正しい処理法:ストレスをポジティブなエネルギーに転換する方法

怒りの正しい処理法:ストレスをポジティブなエネルギーに転換する方法

2024/03/21

怒りの感情をコントロールする方法を「アンガーコントロール」といいます。
しかし、残念なことに、多くの人がアンガーコントロールの本質—怒りの感情を適切に管理し、ポジティブな変化を促す技術—を誤解しているように感じています。今回は、この誤解を解いて、より適切な理解へと導くことを目的として、怒りの感情のコントールについて整体師の視点から解説してみたいと思います。

 

まず、怒りの感情を理性的に制御していると、後になってさらに事態を悪化させることになります。このことを適切に理解していないと、大きな失敗につながる可能性があります。

 

整体において、喜怒哀楽といった感情はエネルギーであると考えます。
ですから、怒ったり、悲しんだりといった感情は、体の中に発生したエネルギーを体の外に発散しているのだと理解しています。理性によってそのエネルギーを抑え込んでしまうとはどういうことか。それは「火山の噴火口をコンクリートで固める。」というような行為であるということができます。そんなことをするとどうなるのか、答えは簡単で他に噴火する口ができるか、あるいはコンクリートを吹き飛ばしてさらなる大噴火を起こすことになります。

 

このことを再び体に戻して考えてみてください。

怒りの感情を理性で抑え込んでしまうと起こるのは、病気や怪我ということになります。つまり、怒りの感情、エネルギーはその扱い方を誤ると体を壊してしまうのです。しかし、このエネルギーを溜め込んでうまく活かすことができれば、驚くような成果をあげることもできるのです。

 

では、具体的に怒りのエネルギーをどのように扱えばよいか考えてみましょう。

 

一番手っ取り早いのは、怒ってしまうことです。
2007年に阪神タイガースの下柳投手が試合中にグラブをグラウンドに叩きつけたというエピソードをご存知でしょうか?その試合において、下柳投手は他の選手の試合への態度に不満を抱えていたそうです。そして、その不満が的中して失点をしてしまったときに怒りを爆発させ、グラブをグラウンドに叩きつけました。本人の談話によると、感情を爆発させることが気持ちを鎮める上でとても効果的だということを知っていたのだそうです。周囲からは怒り狂っているように見えたのですが本人は至って冷静だったのだとか。15年以上過ぎた現在でもよくネタにされているぐらいですからかなり印象的なエピソードといえます。

 

この方法では、怒りを即座に発散させ、それを後に引きずらないようにします。

 

2つ目の方法は、怒りを哀しみの感情に変えて泣くことで発散する方法です。
私は、映画を見たり、読書をすると、とてもすっきりした気分になることがあります。私の場合、意図せずに実践しているのですが、泣ける映画や本が好きだという人の大半は、溜め込んだ怒りのエネルギーをこのような方法で発散しているのでしょう。韓流映画が好きだという人はたいていこのパターンに当てはまるのではないかと考えています。

 

この方法は、怒りというエネルギーを自身の感受性を高めたり、知識を深めるという方向へ転換することができます。

 

次は食べるということです。
食べることは栄養を吸収することにつながる行為ですから、発散とは逆なのではないかと思うかもしれません。しかし、食べるのはたいていの場合、発散する行為だと知っておくとよいでしょう。さすがに、お昼ご飯に立ち食いうどんで3分で済ませるような食事では発散は難しいと思いますが、落ち着いて美味しいものを食べるという行動は栄養を吸収する以外の目的で行っているとは感じないでしょうか。例えば、豪華なディナーを食べに行くとか、旅行先のホテルや旅館で贅沢な食事をするというようなものを想像してもらうと、実は食事は発散なのだということはなんとなく理解できるのではないでしょうか。

 

この方法は、怒りのエネルギーを体験や経験に変換することができることになります。

 

最後にあげるのは運動です。
スポーツ、ハイキングなどなど、体を動かして汗をかくという行為が発散になるということは想像しやすいことでしょう。ただ、整体において運動というと一般的な運動よりその範囲はかなり広くなります。もっと芸術的な範囲まで含めて考えるとわかりやすいでしょう。絵を描く、歌を歌う、勉強をするといったものまで整体においては運動に含めて考えます。さらにいうと、じっとしているのもまた停止という運動だと捉えても問題ありません。

 

極端な例をあげると、昔、円広志が自宅付近を自転車でめぐって、周辺の家庭の様子を覗きにならない範囲で観察するという趣味を持っていると紹介していました。芸能界のような歪んだ環境で仕事をしていると、アンガーコントロールも一筋縄ではいかないのかもしれません。

 

なお、この運動についての理解ができれば、怒りのエネルギーをあらゆるものに変換できる可能性を生み出すことができるかもしれません。そして、怒りを運動のエネルギーに変換して得られるものは健康だといえます。

 

最後に、怒りが湧き上がった瞬間にどのように対処をすればよいかも紹介しておきます。
沸点が低く、すぐに怒りを発散してしまう場合は、そのような状態になったときの行動を決めておくとよいのです。1990年代を代表するプロテニスプレーヤーに、ゴラン・イワニセビッチという人がいます。プレーは一流であるにも関わらずメンタルコントロールがうまくできないために成績が伸び悩んでいました。そこで彼は、感情が爆発しそうになったとき、「タオルで汗をふく」という行動をとるように自分を戒めて成績を安定させるようになったそうです。このように、怒りの感情が爆発しそうになったときには、何かしらその感情を一時的に抑え込むための行動を決めておけばよいのです。

 

アンガーコントロールは単に怒りを抑え込むことではありません。
怒りのエネルギーを健康的に、そして日常の生活や仕事面で上手にいかすことができるように他のエネルギーに変換するものだと考えるとよいでしょう。そのような理解ができると、私たちが日常生活で直面する怒りの感情をうまくコントロールできるようになるのです。

 

今回は、アンガーコントロールを単なる怒りの抑制ではなく、エネルギーの健康的な管理と転換として捉えることの重要性を考えてみました。日常のイライラや怒りの瞬間に直面した時、私たちはこれらのエネルギーを創造的な活動や健康的な発散方法へと転換することで、より充実した生活を送ることができます。今日から、怒りを感じた時には一呼吸置いて、そのエネルギーをポジティブな方向に導くための一つの方法を試してみるとよいでしょう。それが運動であれ、創造的な趣味であれ、あなたにとって最もときめきを感じる方法を見つけ出しましょう。そうすることで、より豊かな人生を築くことができるかもしれません。

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