医師なしの健康を目指して：私の医療哲学│長岡京市の自律神経整体院

治療家としての仕事をしていて一番注意していることは、

 

「私は悪くない。」

 

と考えないことです。
どういうことかというと、相談にこられた方の体の調子がよくならないのはすべて私の責任であるということです。この話、一般の人にはわかりにくいようなのですが、このようなことを言われたことはないでしょうか。

 

「体がよくならないのは、あなたの姿勢が悪いのが原因だ。」
「体がよくならないのは、あなたが仕事でパソコンを使っているのが原因だ。」
「体がよくならないのは、あなたの考え方が悪いのが原因だ。」

 

これらは、体が良くならないのは、治療家の責任ではないということを意味しています。

そして、体がよくならない責任は治療を受けているあなただということでもあります。私もこの仕事をはじめたころはここまでは言わなくても、こういった内容に近い発言をしてしまっていたように思います。

 

しかし、そんなことをやっていてはダメなのです。

 

「姿勢が悪いのが原因で体を壊しているのであれば姿勢を正すのは整体師の仕事です。本人が努力を継続して姿勢を変えさせるのではなく、気がつけば姿勢がかわっていましたというのが整体の技術です。」

 

「パソコンを使うことで体を壊しているのであれば、体を壊さないパソコンの使い方、あるいは仕事で溜まった疲れをリフレッシュする方法を示さなくてはいけません。そして、どうしようもないのであれば転職を勧めて健全な生活を送れるように助言しなくてはいけません。」

 

「考え方が悪いのであれば、その考え方を矯正するのは整体師の仕事です。当然ですが、矯正というのは思想や思考を無理矢理押しつけるのではなく、納得して受け入れることができるように筋道をたてて、どこに問題があるのかを指摘して、納得できるように説明します。」

 

整体師、治療師の仕事は、本来、こういう性質ものでなくてはならないのです。

さて、私は、

 

「偉そうにふんぞり返ってしゃべる人間は、嘘つきか詐欺師だから話を聞かなくていいですよ。」

 

という話をいつもしています。
粗雑、あるいは乱暴な表現に感じるかもしれませんが、ほとんどの人はこのようなことをいう治療家に思い当たるようです。そのためすぐに納得してもらえることがとても多いという印象を持っています。

 

多くの人は勘違いをしているのです。
その勘違いとは、

 

「健康になるのは努力が必要である。」

 

ということです。
しかし、健康であるということは当然のことなのです。ですから、もしあなたが健康でないというのであれば健康になるために何らかの努力をしている可能性があります。もちろん日々、快活に生活をしていくのに様々な工夫を凝らすのは悪いことではありません。しかし、繰り返しになりますが、健康になるためには努力は必要ではないということは念押ししておきたいのです。